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世の中、その形が何か他のものに見えるってことは、ままあります。
しかし、これほどまでにうまくできている造形があるでしょうか。しかも一流の芸術家が、形どったようなシルエットです。まさに、奇跡としかいいようがない。これも後何千年かすれば、全く別の形になってしまうでしょうから、私たちは、この瞬間に巡り会えた事に感謝しなければなりません。


馬頭星雲は、赤い星雲の手前にある暗黒星雲のシルエットですが、その左下には、7.6等の青い星がその星雲の中に埋もれて光を放っています。ちょうど雲の隙間から月を見ているような光景ですね。


しかしなんとまあ、複雑な空間なんだろう。

more large sizeIC434_files/Batou-25.jpg


  1. 箇条書き項目2フレームのモザイク画像です。左右別々に作った画像を最後にPhotShopCS3のフォトマージ機能で合成しました。僕は、基本処理(キャリブレーション、コンポジット、DDP)を済ませた後はCS3上で全ての作業(LRGB合成含む)を行います。CS3で2フレーム分の画像を左右に並べ、同じ調子になるように同時に作業していきました。

  2. 箇条書き項目各画像は、RGB各1分を4枚ずつ、Ha20分を6枚です。これを2セットですから8時間の露出。ほぼ2週間ほどの晴れ間をぬっての撮影でした。このページの画像サイズではわかりませんが、ラージサイズでよく見ると右側の星のハロー色が微妙に違います。これは右フレームのGB画像を撮影した時のシーイングが悪かったためです。 何日にもわたって撮影をする関係上、シーイングが同条件になるはずがありません。 もちろんいろいろな手法で補正しましたが、なかなか完全にはその影響を取り除くことが出来ませんでした。まったく同じようにするのは今の技術では難しいです。

  3. 箇条書き項目モザイク手法にはとても魅力を感じます。撮影テクニック、画像処理テクニック的にも高度な安定した技術(それと根気)が必要ですが、出来上がった画像は、やはり1レベル上のものが出来ます。しかしモザイクの一番の難しさは、ガイド星探し。僕は、自作ソフトウェアーを作ってこの作業を楽に進められるようにしました。詳しくは、このページをご覧ください。今年は悪天候続きでここまででしたが、来年は”燃える木”方向に写野を伸ばしていきたいです。



 

参考までに...「雲間から覗く月」