球状星団の生い立ちは、M13の方を見ていただくとして、ここではその死について考えてみたいと思います。

球状星団の星は、ほぼ同時に生まれたので、ほぼ同時に死に至ることになります。青く見えている星は、主系列星となって安定した核融合を行っていますが、赤くなっている星は、少し重い為に、もう晩年にさしかかっていて赤色巨星になっています。赤色巨星は惑星状星雲になることが知られていますが、これだけ沢山の星が、ほぼ同時にそうなったとしたらすさまじい光景になるでしょうね。現在主系列星の星達も、しばらくすると同じ運命をたどり、次々と惑星状星雲としてそのガスをまき散らすでしょう。


普通、惑星状星雲は、単独で存在しますが、球状星団の場合には、惑星状星雲となったガスの広がりがぶつかり合ってお互いに影響を及ぼすことになるのではないでしょうか。それはもう、天地をひっくり返したような大混乱が起こると思います。そんな中に超新星爆発を起こすような重い星があったら、もう目も当てられません。いや待てよ、超新星爆発を起こすような重い星があったら、他の星が赤色巨星になる前に、一番早く爆発を起こしてますね。



隙間がない程に星が密集している。もちろん星像がにじんで大きくなっているからこんな風にみえているのですが...



そんな状態のなれの果ては、どんな姿になるんでしょう。もうすでにそんな状態の天体は存在しているのでしょうか? 球状星団を構成している星は、太陽より少し小さいか、大きいかという程度のものが多いので、その寿命は100億年程度と考えられます。銀河と同時に出来たとしたら、まだその時期には達していないものがほとんどだと思います。


M15球状星団の中に、Kuestner 648と呼ばれる惑星状星雲がありますが、これなんかが、その兆候を示していますね。

http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2000/25


もしかすると、球状星団の中の赤色巨星が、次々と惑星状星雲を作り始める時期なのかもしれません。

次々にといっても、星のスケールでの話しですから、何百年、何千年間隔なんでしょうけど...。


いずれにせよ、球状星団という特殊な領域で起こることは、数が超越的で面白いですね。

 
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