撮影ターゲットデータベースの作成


撮影する対象は、全てのひとつのデータベースに登録されています。データベースというと大げさですが、単に、名称、赤経、赤緯、ポジションアングル(視野回転角)のセットを1レコードとするテキストファイルです。

ターゲットの登録


 TheSky6のFOV(CCDカメラの視野)を動かして、対象を決定します。ガイドチップも同時に表示出来るので、対象のフレーミングをしながらガイド星探しも同時に行います。FOVの位置と回転角を決定したら、SDBのADDボタンを押します。すると、新しいフィールドが追加されます。海外のソフトにも同様なものがありますが、スクリーンのセンター位置を取得するものが多く、FOVインジケーターの位置を認識しません。SDBは、FOVインジケーターの位置を認識しますので、感覚的に操作することが出来ます。



ターゲットリストの表示内容


 追加されたターゲットリストには、Name、RA、Dec、PAだけでなく、Visible(地平線の上にある時間)、Rise(現在の出時刻)、Tran(子午線通過時刻)、Set(入時刻)を自動的にTheSky6から取得します。そして、12時間以上見えている対象はピンクで、5時間以上見ている対象はブルー、それ以下は、グレーで表示します。よって、この色を見るだけで、現在の日時において、撮影に最適な対象が一目でわかります。上部のNameや、RAなどの欄をクリックすると、その項目でリストがソートされます。RAでソートすると、昇ってくる順番にソートされますのでとても便利です。季節毎に最適な対象を選ぶことが出来ます。



登録されたターゲットの確認


 ターゲットリストをクリックし、Setボタンを押すと、その対象をTheSky6のFOVで表示します。位置と回転角をあわせると同時にそのFOVがスクリーンセンターにくるように視野をスクロールします。修正を行う場合は、この状態でFOVを修正しGetボタンを押せばターゲットリストが更新されます。



Fitsイメージファイルからターゲット位置を得る


 以前に撮影したFitsイメージファイルと同じ対象の撮影をしたいということはよくあります。この場合は、MaxImDLでそのファイルを開いておき、SDBのAdd from Imageボタンを押すと、そのイメージの視野がリストに登録されます。



モザイク(複数のFOV)


 TheSky6にもモザイク機能がありますが、ガイド星まで考慮してくれません。また、一つづつモザイクの視野を決めていくのでは、その重なりをチェック出来ません。そこで、複数のFOVインジケーターを使ってガイド星や重複エリアを確認しながらモザイク視野を決定できるような機能を付け加えました。


 9つまでのFOVを同時にコントロール出来ます。ターゲット名の最後にA1〜A9を付加することにより、それがFOVのA1〜A9に自動的に対応します。たとえば、Batou_A1を選択した状態でSetボタンを押すと、A1のFOVがその位置に表示されます。同様にBatou_A2を選択するとA2のFOVがその位置に表示されます。この状態でFOVの位置を修正し、対応する対象リストを選択し、Getボタンを押すと、修正が反映されます。


 通常、Setボタンを押すとそのFOVがスクリーンのセンターになるようにスクロールされますが、モザイクを行う場合は、スクロールしたくない場合があります。この場合は、シフトキーを押しながらSetボタンを押すと、スクロールが行われません。

<TheSky6上のFOV>

RC14.5+STL11000Mの視野。上にあるのが、インナーガイドチップ、下にあるのが、MOAGを使った時の外部ガイダーの視野です。

A1,A2,~A9までのチェックボックスで対応するFOVをON/OFFすることが出来ます。下図が実際にモザイク計画中の画面です。

 
 

Name                

Batou_A4

Batou_A3

Batou

Batou_A1

NGC2023

Batou_A2

Batou_A5

NGC2024

M78-EXG


RA                

05:41:00.79

05:41:13.46

05:41:18.680

5:41:23.81

05:41:29.95

05:41:36.40

05:41:39.50

05:41:55.56

05:47:11.47


PA    

352.6

172.4

194.2

172.3

180.2

172.3

172.8

159.1

71.2


Dec             

-01°34' 11.1"

-01°59' 03.2"

-02°30' 11.3"

-02°18' 41.4"

-02°23' 18.3"

-02°40' 35.0"

-03°04' 39.7"

-01°50' 28.3"

00°04' 21.9"


手入力で書いてもよいのですが、これを簡単に行うために、SDBというアプリケーションを作りました。TheSky6と協調して動作します。TheSky6はCOMインターフェースを持つため、外部のアプリケーションから簡単にアクセスでき、このようなアプリケーションを作ることが出来ます。TheSky6が持っているさまざまな機能をこのように外部から簡単にコントロールできることは素晴らしいことだと思います。ぜひ、ステラナビゲータ、ステライメージ等にもCOMをインプリメントして欲しいと思います。


以下に、SDBの中で使われているVBSのスクリプトコードを書いておきます。これは、FOVインジケーターの赤経赤緯位置と視野の回転角を取り出すスクリプトです。このような簡単なコードで情報にアクセスできます。


  1. ’一つめのFOVの赤経赤緯視野の回転角を得る

  2. ‘RA:赤経 Dec:赤緯 PA:視野の回転角

  3. gTheSky = CreateObject("TheSky6.StarChart")

  4. gMyFOVs = CreateObject("TheSky6.MyFOVs")

  5. RA = gTheSky.RightAscension

  6. Dec = gTheSky.Declination

  7. Detector = gMyFOVs.Name(0)

  8. PA = gMyFOVs.Property(Detector, 0, skMyFOVProp_PositionAngleDegrees)

  9. EWOffset = gMyFOVs.Property(Detector, 0, skMyFOVProp_OffsetEastWestArcMinutes)

  10. NSOffset = gMyFOVs.Property(Detector, 0, skMyFOVProp_OffsetNorthSouthArcMinutes)

  11. EWOffset = EWOffset / 60.0

  12. NSOffset = NSOffset / 60.0

  13. RA = RA - ((EWOffset * 24.0) / 360.0)

  14. Dec = Dec - NSOffset