Chapter2 ミニコン時代(1982〜1989年頃) page1
グラフィック端末の流行

ご存じのように、3Dの画像を作るのには2つの方法があります。 すべてCPUで計算する方法(レンダラーを使って行うもの)。
もう1つは、高機能な専用ハードウェアーを使うことによってリアルタイムに画像を作成する方法です。
そもそもCPUを使いホストコンピューターで画像を計算することが本道でしたが、この頃のコンピューターはあまりにも遅かったので、特殊なハードウェアーで高速化することが解決の糸口となっていました。ミニコンとして有名なVAXがたったの1Mipsしかなかったんですからね。 (というかVAX11/780の能力を1Mipsと決めたんですが...。)
セガのドリームキャストに積まれるCPUが200MhzのRISCで360Mips/1.4GFlopsあるというのですから時代の進化とは恐ろしいものです。


そういう流れの中で、1982年頃、グラフィック端末と呼ばれる機器が流行しました。 2Dや3Dを表示する特別なハードウェアーを使ったグラフィック用に特化された端末です。 今の人には、端末といっても通じないかもしれませんが、昔は、ホストコンピューターにRS232Cを介してテキスト表示機能とキーボードを持っただけの、いわゆる端末がつながって動作していました。パソコンが出てくるまでは、コンピューターというのはそういう物だったのです。この端末を高機能化し、テキストだけではなく、グラフィック表示機能を持たせるようにしたのが、グラフィック端末と呼ばれるものです。

[文字端末 ]

[グラフィック端末 ]



外国では前に書きましたように、E&SのPS2などがありました。 しかしそれ以外の機械は単にグラフィックスバッファを提供しているにすぎません。しかも16色とかそんなもんです。ミニコンや グラフィック端末の世界でも、まだフルカラー表示は特別なもの だったんです。有名なAED512などでも、同時に表示できるのは、 256色だったんですから。(1670万色中の256色を表示できるという意味)

これにさまざまな機能を付加したインテンリジェンスなグラフィック端末 がこの頃、数多く開発されました。ビットマップの絵を表示するだけでなく、端末だけでさまざまな操作ができるものです。はじめは2次元の画像の操作からはじまって、3次元のオブジェクトを扱えるものまで出てきました。



グラフィック端末

GR-2414

TOSBAC 600

NEXUS 6400

VECTRIX


その中でも特出した機能をもったグラフィック端末「サイラック3」が、サイラックというベンチャー企業から発表されました。
「32640色のカラー表示、階層構造を持った3D図形データをローカルなメモリーに蓄え、インタラクティブに操作ができる。線質はスムージング技術(アンチエイリアス)により高品位な描画が可能。」というものでした。機能的にはPS2と同じで、値段は10分の1で売りにだされたもんですから、すごい反響を呼びました。しかも サイラックの端末はラスターディスプレイだったので、シェーディング表示ができたのです。
(いや、正確には「できるはずだった。」です。詳しくは後のページで...)

 
サイラック/サイラック3

(写真は、OEM製品のSapiensです)