2000/5/1 〜 5/19 
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5月19日(金) 最近、CGの未来はどうなるのか?と思う。

 自然界の複雑な事象を表現するのに、物体の界面をうすっぺらなポリゴンで近似するだけの武器では、この先、大幅な進歩を望むことはできないだろう。いくらCPUのスピードが上がり、メモリー空間が広がっても、有限の中に無限を閉じ込めるには今のCGアーキテクチャーでは無理があるのだ。
 僕は数学者ではないから詳しいことは解からないが、「自然はスケールを変えて同じパターンを繰り返す」という真理を、数式の中に閉じ込めることができれば、そのあたりがブレークスルーになるような気がしてならない。

 テクスチャーから始まった、”サンプリング”という考え方は、一見CGの救世主のように思える。モーションキャプチャーやレーザーなどによる3次元物体の正確な計測などは、確かに新しい表現を可能にした。しかし、それはCGの原理が進歩したのではなく、CGを作る工程に新技術が導入されたに過ぎない。サンプリングという考え方ではなく、もっと物体を”ジェネレート”するような方法で、コンピューターの内部に完全な物体表記を実現できないものだろうか?

 しかし、仮に、革新的な技術が開発され、現実の物体と寸分違わぬ表現が、ミクロからマクロまでを、何の制限もなく、上昇下降できたとしたらどうなるだろう。一見CGの理想郷のように思えるその環境で、僕等は何に興味を持ってCGを作っているのだろうか?

......と悩む今日この頃です。

 

5月18日(木) 忙しい一日でした。


10:45 海浜幕張・幕張テクノガーデン

朝は雨の中を幕張まで打ち合わせ。5月だというのに肌寒いんですからビックリ。一度しまった厚手の服を着ていきました。信号機故障の為、京葉線に15分程度遅れがでていました。


Nikon D1


D1で撮った画像。
小さすぎて画像の良さが分かりづらいですが、ラチュードの広さが印象的。

帰りに、前に頼んでおいたNikonD1を受け取りにカメラ屋に。
知っている人は知ってると思いますが、昨年発売され、高い評価を受けている1眼レフのデジカメです。会社について、試し撮りをしてみると噂に違わぬすごい画像(RGBの1チャンネルが12ビットですからラチュードが広い)。ライブではこれをCGのテクスチャーマップ用に使っていこうと思っています。


18:30 新橋・汐留

最後は、某建築会社さんで打ち合わせ。
今朝打ち合わせしたばかりの仕事と妙に絡む部分があって、ビックリ。
しかし、最近は、仕事の内容をハッキリかけない秘密のものが多いなー。

 

11:00
R社さんで打ちあわせ

18:30
T建築会社さんで打ちあわせ

5月17日(水) 昼間は、諸業務の後片付けに追われる。

昨日書きませんでしたが、自主制作作品「月の光」の字コンテ第2稿が完成し、絵コンテを作る作業に入りました。かなりスローペースですが、少しづつ進んでいます。

夜は、Siプロダクションさんで打ち合わせ。
いろいろ話して帰社したまではよかったが、もらった作業用のデータをMAXにロードしてみてビックリ。動かないんですよこれが...。どうやって作業するの?って感じです。吉田君と顔を見合わせてしまいました。...これは、大変かも?

 

19:30
Siプロダクションさんで打ちあわせ
5月16日(火) いよいよCult3Dのページができます。
3D表示の品質だけでなく、3DStudioMAXのデータをコンバージョンして作れる制作環境がいいですね。あまり特殊なマテリアルは再現できませんが、少し修正作業をするだけでWeb用の3Dデータができるのですから、とても有効な技術です。


ライブで作ったサンプル3Dデータ。
これはMAXのレンダリング画像ではなく
Cult3Dがリアルタイムに出力した画像です。

 Cult3DはMAXからコンバージョンした後に、オーサリング用のプログラミングを行えます。オブジェクトクリックなどをイベントとして、動きや音の再生を定義できます。まさに”Creation&Technology”。ライブにとってうってつけの分野だと思います。
 また、データ量も圧縮することができますので、2万ポリゴン程度のオブジェクトなら320x240ピクセル程度のJPEGファイルと変わらないファイルサイズになります。JPEGファイルの代わりに3Dオブジェクト表示を行うというのが、常識になる世界が、もう、すぐそこまで来ているのです。しかも、サポートOSがWindows95,98,NT,2000,MacOS,Linux,BeOSと、およそメジャーなプラットフォームでは、全て動作しますので、Web3D技術としては文句のないところです。このままぜひ”スタンダード技術”への道をたどって欲しいものです。

そんなわけで、ぜひLiVEのCult3Dページをご覧ください。まだ、サンプルは僅かしかありませんが、どんどん増やしていく予定です。インタラクティブな3DCGの可能性を少しでも感じ取って貰えれば、うれしいです。

 

17:00
Ciプロダクションさん・打ちあわせ
5月15日(月) H社のドライブシュミレーターの仕事を受けました。
もしかしたらSサーキットのデータも作るかもしれない。そしたらF1にも呼んでくれるかも?...なんて、勝手な想像をしてしまうほど、やりたい仕事です。

しかし、”こんな方向でこんな仕事をしていきたい”と思っているとそれに関係した仕事が舞い込んでくるから不思議(前にも書きましたっけ?)。”リアルタイムCG”、”プログラミング”などのキーワードでくくられる方向性がはっきりとしてきているのかもしれない。しかし、それらの根底には、”高品位なCG”というものがあり、それを外したらなんの意味もないと思っています。あくまで、”高品位”。そして”ハートのある...”です。

 

5月12日(金) 朝一での打ち合わせが終わった後は、仕事が一段落したので、今日は早めに帰って落語会に行ってきました。

実は、いろいろ縁があって、柳亭燕路さんと、知り合いになったのです。もっと驚くのは”僕が”ではなくて、”うちの子供が”なんですよ。昨年の10月頃に上野鈴本演芸場で初めて燕路さんと会い(子供がですよ)、鈴本演芸場のホームページからメールを出したらしいんです。そしたら燕路さんからメールが来て、その後何かある度に落語会への招待状を貰うようになりました。

というわけで、日暮里で開かれた落語会に行ってきました。
落語を生で聞くのは久しぶりですが、まあ、やはり見事な芸ですね。言葉と話し方だけで、あれだけの世界を見せることができるなんて神業です。
普段CGなどという映像世界に浸っていると、”言葉の力を借りずに何かを表現したい”、”映像は万国共通だ!”なんて思ってしまいますが、言葉には逆にローカルな意味が沢山こもっており、それはそれで大変おもしろいです(当たり前ですが...)。

 

10:00
Mo製薬さんへCG打ち合わせ
5月11日(木) なにげなく、通り過ぎる駅の光景がいつになく新鮮に映る。そんな時ってないですか?

電車からおりた人ごみの中で、ふと立ち止まり、群集が過ぎるのを待つと、次の電車が到着するまで不思議な無人駅の空間が現れます。立ち止まってみるのも面白いかも?

さて、コミュニケーションプランニングの武田さんに来ていただいて、いよいよCult3D・Webエージェンシーに向けての契約OKが取れそうです。(>鎌田さん、ごめんなさい。これはこれですから。)
 来週には、ライブのホームページにWeb3Dのコンテンツを表示できそうです。お楽しみに!

 

16:30
コミュニケーションプランニング・武田さん来社

18:00
長尾くん来社

 

 

5月10日(水) 今日は、次のCM用のお仕事(もう休む間もない)。
そのCGのチェック日だったんですが、とんでもない事故がありました。

午後4時半頃、Haプロダクションの助手の方から電話。

「今日の打ち合わせなんですが、こちらには、いつ頃来られるでしょうか?」
「ええ、6時には行けると思いますが...。」
「いえ、打ち合わせの時間は16時なんですが...。」
えっ!

なんと、打ち合わせの時間を勘違いしてしまったのです。
どこでどう間違えたのかはわからないけど、もう代理店の方も来ておられるようで、心臓バクバクです。

もう、すぐに飛んでいきました。
でも、行ってみると、衣装合わせの打ち合わせをしているようで、ホッ。
CGを見せる段になっても、なごやかに話は進み、本当によかった。
 ...しかし、勘違いって恐ろしい。時刻は”午後4時”とか言うようにした方がいいですよ...みなさん。

”数値地図インポーターVer1.5”がすでに8本売れたようです。
買ってくれた方(アップグレードの方が多いかも?)、ありがとうございます。このソフトがお役に立てば幸いです。

 

16:00
Haプロダクションさんで打ち合わせ
5月9日(火)  なんと、3月からなかなか進まなかったA製薬さんのCG制作の仕事がキャンセルになりました。あんなに苦労して絵コンテを作り、部分的にはCGの制作もスタートしていたのに、なんてことだ。キャンセルの理由が予算がない為だそうで、なんではじめに予算を決めないのか、理解に苦しみます。せっかく、いいコンテができたのに、非常に残念。
 しかし、完全に無くなったのではなく、「来年度の予算で作ることになるでしょう。」ということですので、期待しないで待つことにします。

 先週ここにも書いた映画のCG製作の打ち合わせに行ってきました。プロダクションの名前は伏せておきますが、某有名CGプロダクションです。
 モデリングなどの部品作りではなく、カット丸投げで作らせてもらえそうなので、面白そう。でも映画公開が7月の上旬なので、6月は厳しくなるなあ。

その足で、ビジョンさんにCMの最終納品。時間があったので、外苑前のBMWショールームでしばし休憩。ここで、吉田君と待ち合わせすることにしました。


BMW Z3 2.8

以前この制作日誌で、”Audi TT”を仕事帰りに見に行ったことを書きましたが、今度はZ3です。この斜め後ろから見たアングルが最高ですね。どうやら、いい車はケツから見たアングルに魅力があるのでしょうか?911、TT、Boxterしかりです(これは、女性のお尻の曲線と関係しているのかも?)。
 この車、実は以前に乗ったことがありまして、なかなかボディがしっかりしてます。S2000やBoxterなどよりずっと大人っぽい雰囲気を持った車であることは確かですが、もう一つ、何かが足りない。それがあれば、触手が動くんですが...。

そんなことを考えているうちに吉田君が現れました。納品は昨日のようなこともなく、データもスムーズに受け渡せました。これで全部終了です。

 

16:00
Sプロダクションさんで打ち合わせ

18:30
ビジョンユニバースさんでCM2回目の納品

 

5月8日(月) 今日は、納品が2作品。うまく収まればいいが...。

1本目は、昼過ぎに竹内さんに納品に行ってもらい、無事終了。
2本目のCMが問題でした。
インフェルノでズーム処理をするために、画像サイズが1.5倍になっているのと、ズームしてフィールド動画をやりたいので、実時間の倍の長さをレンダリングしました。レンダリング時間自体はそうでもないのだけれど、これをビジョンさんに持っていくのが大変だった。Macintoshフォーマットのハードディスクを搬送メディアに使っているのですが、Macのイーサネット転送スピードが非常に遅く、800枚の画像を送るのに、3時間もかかった。
 なんだかんだで、ビジョンさんに持っていったのが、夜の7時。CG自体はOKで、無事に納品できました。

しかし、トラブルはこの後にありました。
MOが読めないだの、レンダリングミスが発覚したりして、結局朝までその修正に追われたそうです。”そうです”というのは、僕が帰った後に起こったことで、ご苦労様でした。やれやれ...。

 

19:00
ビジョンユニバースさんでCM1回目の納品
5月7日(日) 夕方、出社。

今日は自宅で、部屋の整理をしていたのだけれど、懐かしいものがでてきたので、思わずデジカメに収めました。菁映社時代に自分で開発したフルカラーアニメーションシステム用のフレームバッファです。
 フルカラーを出すだけでもすごかった時代で、このFBX24(株式会社テクネ)は当時、120万位してました。パラレルインターフェースでコントロールしていたのですから、今とは雲泥の差。フルカラー画像を転送するだけで、3秒位かかっていたかな?それでも、アセンブラを使って、カリカリにチューニングした結果ですからね。
 それが今は、RAMからの転送であれば、60分の1秒程度でしょうから隔世の感があります。大切に保存しておいたのですが、もう使う事もないので、処分することにしました。


”FBX24”、ご苦労様でした...。y

 

5月6日(土) 今日も午後から出社。
昨日、自主制作作品、「月の光(仮題)」用のイメージ資料をデジカメで撮りにいったんですが、イメージどおりのとてもいい写真が撮れたのでちょっと載せておきます。

 
内容は言えませんが、こういう世界のCGを作りたいのです。

夕方、三社祭の御輿が会社の前を通る。デジカメでパチり。お祭りにはちょっと肌寒かったけど、担いでいる人には、このくらいの方がちょうどいいかも?自分も、夏(7月)、地元で担ぐんですが、熱くて死にますもん。

 

5月3日(水) 午後から出社。連休中だというのに、僕以外に3人が出勤してました。
この会社には、連休は無いようだ。

 

5月2日(火) 今日は、キャラクターCGの仕事を一ついただきました。
内容的にとても面白そうなので、スタッフがはりきってる。こういう光景を見るのは気持ちがいいもんです。「いかに意欲のわく仕事をGetできるか?」というのが、これからの自分に課せられた大切な仕事なのかもしれない。

最近は、エアコンを止め、窓を開けて仕事してるんですが、非常に気持ちがいい風が入ってくる。花粉も終わって本当にいい季節ですね。

午後フォトロンの鎌田さんが、ラティステクノロジーの件で、尋ねてきてくれました。形状保持の方法としては、面白いんだけど、まだ、環境(ツール類など)が整っていない感じ。蒲田さんにも言いましたが、他のWeb3Dテクノロジーと結合し、形状エンジンとして特化したら面白いのではないでしょうか?データ圧縮の部分はとても面白い技術なんですから...。(でも、それも難しい話ですけどね)

そんなことをしているうちに、ある映像制作プロダクションさんから電話。

「...の映画なんですが、スケジュールはどうでしょうか?」

「!!!」

昨日、「映画の仕事をしたいなー」と話していたばかりなので、このタイミングにはビックリ。まだ、はっきり受注したわけではありませんが、面白くなりそうです。

 

12:00
DenTプロダクション・Iさん来社

15:00
フォトロン・鎌田さん来社

5月1日(月) 午前中、吉田君と宮前平アバコスタジオにCMのCGチェックに出かける。
しかし、世の中連休中ですね。電車に乗っていても遊びに行く人の多いこと。

CGチェックの方は、問題なく終えることができました。
帰りに実写素材をデジカメで撮影。これがそのまま、CGの合成用素材になるのだから本当に良い時代だと思います。ライブをはじめた3年前では考えられなかった。こんなに気軽にCGのテクスチャー素材を得ることができるようになるなんて夢のようだ。
 その後、吉田君に昨日のDLPの衝撃を話し、自分達も「早く”映画”の仕事をしてみたいなー。」などと話しながら帰社しました。

 
途中下車して、デジカメで、素材を撮影。右がCGの素材用の画像。

会社に着くと、ビデオラック組み立てのために共信テクノソニックの黒川さん・五内川さんが来てくれてました。

   

ラックって表からみるとすっきりしてますが、中はこんな感じ(右)です。

 ビデオデッキがベーカムとデジベの2つになったのをきっかけに、ラックにきちんと組み込み、パッチベイで簡単に信号の切り替えができるようにしました。(黒川さん・五内川さん組み立てありがとうございました。)

 

11:30
Haプロダクションさん・スチルチェックでアバコスタジオ

14:00
共信テクノソニック・黒川さん来社

15:00
Niプロダクション・Nagさん来社

18:00
Niプロダクション・Natさん来社